《吉田旬佑》安全性へのこだわり~僕が鉄道の駅でアルバイトをしていた頃に学んだ話~
鉄道の駅で学んだ安全の哲学
僕は大学生の頃より、鉄道の駅でアルバイトをしていました。
業務内容はいわゆる満員電車の押し込みです。
そして、列車を安全に出発させること。
列車が一番安全な状態は、止まった状態です。
だからこそ、駅係員は列車を勇気を持って止めることが大切なのです。
一番安全な状態に、最速で持っていくことが使命なのです。
鉄道マン、バスの運転士、自動車整備士がやるあのしぐさ
よく、駅で見かける光景に指差確認喚呼というものがあります。
これは、なぜするのか?
皆さん疑問に思ったことがありませんか?
これは、視覚のみではなく運動動作により、漫然と見ることを防止するのです。
そして、運動神経を刺激し、漫然と視覚のみでの確認の際よりも
75%ものヒューマンエラーを防止する効果があります。
ある一種の産業安全の主軸を担うものです。
僕は駅で毎日、毎本の電車を「進路よし!」「進出よし!」「ドアオーライ!」
と喚呼をしていました。
この動作に何度も救われて来ましたし、これによって防げた事故も未然に防ぐことが出来ました。
これは裏を返すと。。
この動作を必ずやったから絶対に事故が起きないというわけではありません。
しかし、やることによって、イージーミスも防ぐことが出来ます。
そして、これをやることによって確認の手順と動作を飛ばすことが無くなります。
やらなくても、すぐに事故は起きません。
そして、やらなくても電車は動くのです。
何も起きない保証はないけど、やらなくてもノーミスは出来ます。
ある一定の時点までは。
しかし、やらないことが日常になってくると、あり得ないミスが起きるのです。
僕はアルバイトの時に僕の後輩のアルバイト君が起こしてしまったのです。
誰がどう見ても、ドアに挟まっている腕があったのです。
でも、それを見逃してしまうのです。
指差確認をしている僕が「あっ・・」と気づいたのです。
しかし、その彼は出発合図を出してしまったのです。
そこで、非常停止信号を発動することになりました。
幸い、すぐに止めれたので大事も何もなかったのですが。。。
彼に調査が入った時に、やはり指差確認の欠落というものが浮き彫りになりました。
この経験があったからこそ
僕はその後、車のセールスとしても働いていました。
お客様の大切なお車ですから、定期点検、車検の際には
最後の納車に行く前に、もう一度メカニックを呼んで
「テールランプオーライ!」「ブレーキLオーライ!」「Rランプオーライ!」
全てを最後に確認していました。
重要保安部品の部品箇所ですから、こうやって最後にもう一度声に出して
グーサインでお互いに確認することが、相互の信頼が築けます。
もし、お仕事や日常のことで、ミスが多い方、
是非、声に出して確認してみて下さい。
きっと今よりあなたは時間が豊かになります!
吉田旬佑
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