庚申の日って、何をする日?三尸から猿田彦大神まで
今日は8月14日、庚申(こうしん)の日です。
庚申は60日に一度巡ってくる日。
四柱推命を知っている方なら、
十干の「庚」と十二支の「申」が重なる日、と言えばわかりやすいでしょうか。
では、この庚申の日。
神道ではどんな日なのか。
庚申の面白い歴史をお話しします。
始まりは、日本の神道ではなかった
庚申信仰の原型は、
中国の道教にある【三尸説(さんしせつ)】です。
人間の身体には「三尸」というものが棲んでいて、
庚申の夜、人が眠ると身体から抜け出し、天へ昇る。
そして、その人がした悪事を天帝へ報告する。
その報告によって寿命が縮められる。

という、なかなか怖い話です。
そこで人々が考えたのが、
「じゃあ、庚申の夜は寝なければいい」
という方法。
夜通し起きて身を慎む「守庚申」が始まりました。
日本に来たら、だいぶ様子が変わった
庚申の習俗は平安時代には日本へ伝わっていました。
ところが日本では、
初期こそ身を慎み過ごしていたのですが、
次第に過ごし方が変化していきました。
和歌を詠んだり、
管絃を楽しんだり、
碁や双六をしたり。
貴族たちは庚申の夜を、夜通し楽しむようになります。
中国では「身を慎み、眠らずに過ごす夜」。
日本では次第に、
「とにかく朝まで起きていよう」
という庚申待へ。

こういう独自進化を見ると、
文化というものは本当に面白いですね。
その後、庚申信仰は武家や庶民にも広まり、
仏教・修験道・陰陽道、
地域の民間信仰などとも結びついていきました。
そして神道では「猿田彦大神」へ
ここからが、ワタシには特に興味深いところです。
庚申信仰が神道の中へ取り込まれていくと、
猿田彦大神
と結びつくようになります。
理由の一つは、
「申(さる)」から「猿」への連想。
ですが、それだけではありません。
猿田彦大神は、
天孫降臨の際に道案内をされた神様。
後世には、
道を開く神
人生の岐路を導く神
として篤く信仰されてきました。
江戸時代になると、
庚申を猿田彦大神の信仰として捉え直す思想も現れます。

つまり庚申は、
「三尸に悪事を告げ口されないために眠らない日」
から、
自分の歩む道を省み、正しい方向へ進む日
という意味を持つようになっていったワケです。
現在でも、庚申の日に猿田彦大神をお祀りし、
庚申祭を行う神社があります。
「見ざる・聞かざる・言わざる」も庚申
庚申塔などで見かける、
見ざる・聞かざる・言わざる
の三猿。
これも庚申信仰と深い関係があります。
申=猿という結びつきや、
猿を神使とする信仰などが重なり、
庚申の象徴として三猿が刻まれるようになりました。
今では可愛らしい印象の三猿ですが、
背景を知ると、ずいぶん見え方が変わります。
では、庚申の日に何をするのか
庚申の日だからといって、
「この願いをすると叶う」
「金運が一気に上がる」
という日ではありません。
※一部「庚申の日」にそういった祈願も引き受けてくださる
神社さんはございます♪
少なくとも、庚申信仰の歴史を辿っていくと、
そういう話ではないんです。
むしろ庚申に一貫しているのは、
自分の行いを省みるコト。
そして神道的に見るなら、
これから自分は、どの道を歩いていくのか。
猿田彦大神の御前で、
そんなコトを考える日にしてみても良いのではないでしょうか。
願うだけではなく、
自分自身の足元を見る。
そして道を定めたら、また歩き出す。
60日に一度巡ってくる庚申の日。
そんな節目として覚えておくと、
少し面白い暦の見方になるかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございます♪
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あたる
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